「私たちの事例を参考にしてください!」薬局開業応援団
「独立してよかった」と言えるために―薬剤師・薬局経営者たちの開局実例集―
ちょっと待って!コンサルタントに聞く前に…! 開局にまつわる成功談・失敗談からノウハウとリスクを探る!
ここだけでしか見ることのできない、薬剤師・薬局経営者の方々のリアルな声、リアルな開局のお話しを『薬キャリ』だけで大公開。
「勤務先薬局のFC制度により開業実現
隣接クリニックとの連携を大切に」
うさぎ薬局 裾野店(株式会社グッドライフ)
黒田 義彦さん(仮名・35歳/取締役)
静岡県裾野市に1店舗
「40歳までには・・・」漠とした思いが、いきなり現実に
開業を決意されたきっかけを教えてください。
勤務していた薬局にFCによる独立支援制度があり、2008年6月ごろに、開業コンサルタントを通じて会社に具体的な開業案件が持ち込まれ、それが僕に提示されたんです。僕自身、最初に勤めた大手調剤チェーンで立ち上げを多く手掛けてもいたので、40歳くらいまでには自分の店をもてたらいいなという思いはありましたが、現実的になったのは、実際に話を持ち込まれてからです。
開業案件はどのようなものでしたか?
著書もある、高名な整形外科のドクターが開業されるクリニックの隣です。先進的な治療をされている、この先生の隣で開業できるのなら自身の勉強にもなるし、ぜひやりたいと思いました。
FCというと、ご自身で開業されるよりもラクでしたか?
そうですね。当時、僕は貯金があまりなくて、開業資金はほとんど会社に借り入れさせていただきました。運営の収支についても、FCでのシミュレーションの数字を元に考えられたので、ラクだったと思います。薬局の建物については、クリニックと同じ施工業者が建築するものの賃貸で、内装はこちらでやりました。
開業のための費用はどのくらいでしたか?
内装が約600万円で調剤棚が100万円くらい、薬剤の在庫が2カ月分で900万円弱に、あとは備品と、当面の人件費などの運転資金で、ざっと2000万円でした。備品は、業者にざっくり委託したりせず、自分で小まめにネットで安いものを探して購入したりしたので、積み重ねでけっこう節約できたのではと思います。レセコンは購入すると500万円くらいしますし、会社の勧めもあって、リースにしました。リース代は、月10万円ちょっとです。
開業準備はどのように?
開局する場所の近くの店舗に移って、開局の2週間前までそちらで仕事していました。建物の引き渡しが、開局の2カ月前と通常より早かったので、昼休みや休みの日にはここへ来て、細かく採寸して備品を発注するなど、時間をかけてじっくりできたのは良かったです。図面の上だけでは分からないことも多々ありますから。
待合室は、患者さまがくつろげるよう、暖色系のピンクやオレンジ系でまとめてある
ミスがあってはならない調剤室は、冷静さを引き出す、寒色系のブルーで
右端の冷蔵庫は、ネットオークションで落札。お菓子の棚は陳列用に納入業者より提供されたもの
事務員は派遣を含め、現在3名。薬剤師は自分のほかに常勤1人、パート1人という体制
今回の応援団員
くろだ・よしひこ
1998年東北薬科大学薬学部卒業。大手調剤薬局チェーンに5年ほど勤務して、新店立ち上げを多数経験した後、調剤薬局、ドラッグストアなどを経て、うさぎ薬局仁科店に派遣勤務時に誘われて正社員となり、2009年6月に同薬局のFC店として裾野店開業。
開業ヒストリー
うさぎ薬局 裾野店
株式会社グッドライフ
静岡県裾野市伊豆島田831-2
TEL:055-941-6110
URL:http://www.usagi-corp.jp/susono.html